河村たかし『この国は議員にいくら使うのか-高給優遇、特権多数にして「非常勤」の不思議』

政治家の本って、あんまり面白くないという印象がある。あんまり、というのは言い過ぎで、全然。まあ、とはいってもそんなに読んでないのだが…。理由を考えるに、なんかこう、やましさがあるんだろうと思う。やましさがあると話は抽象的になる。具体化したらそのやましい部分にぶつかることが避けられないからな、きっと。よってそこを避けて話はぼやけてはったりに走るんだ。こういうのは本にしろ話にしろ、多分面白くはできない。受け手に想像力を与えられないと思う。想像するには見えやすい材料がないとなあ。あとは自己宣伝。同じ宣伝でも、この本のような宣伝はいいんじゃないかと思った。話題の河村たかし著である。まだ現役国会議員だった頃に発行の本だから、名古屋や愛知の件は起きていないのだが、起こそうという決意はすでにこの時点で感じられる。

この本を読む限り、主張はごもっともと私は思った。そして信念があるから迫力がある。ごまかしがないから具体的である。何がおかしいかっていうと、タイトル通りのテーマはまあその通りだから置いておいて、政治不信になるのは当然ってなことで、で、自分らの特権を守ろうとする政治家や政党の異分子に対するいじめぶりと、その対照として利益を共有する者同士の連帯ぶり。お見事である。どこの組織にも何かしら共通するところはあると思うが、決定的に違うのは民間企業ならここまでやったら潰れるだろうがそうじゃないこと。ところどころに名古屋弁が出たり、このままブラックコメディの脚本でも書いていただきたい感じ。それにしても来るところまで来ているんだから、このへんでいいんじゃない、そこまでの優遇が必要なのかなって単純な疑問。鎌仲ひとみさんの映画でスエーデンの紹介があった時も議員は基本的にボランティアということだった。視察した人から聞いたこともあるが。で、ボランティアで生じると思われる問題としてすぐにあがるのが「金持ちしかなれない」ということだが、河村氏はそこはちゃんと説明責任を果たしている。なるほど。納得。すさまじい扱いをされた民主党議員へのインタビュー、議員の日当制を実現させた元町長へのインタビュー。議員さんたちのえげつなさが分かって、とてもじゃないが笑いたいけど、笑えない。
Commented by jun at 2011-02-17 16:31 x
ホントに金銭感覚が違う人たちが多いですね
議員さんやお寺の金銭のニュースには閉口です
Commented by kienlen at 2011-02-18 20:16
金銭感覚の違いはあるとしても、出所が税金か自分で稼いだ金かはやっぱり違うように感じております。
by kienlen | 2011-02-14 22:36 | 読み物類 | Comments(2)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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