『暗殺国家ロシア-リトヴィネンコ毒殺とプーチンの野望』

図書館で借りた本。寺谷ひろみ著。集英社新書かと思っていたら学研新書だった。ちょっと似ている装丁。イギリスで毒殺されたとか違うとかで随分と話題になっていたが、どういう事件なのか知らないリトヴィネンコ毒殺事件。国際関係のことを知っているわけじゃないし特別に興味があったというわけではないが、なんとなく読んでみて、ため息の連続。毒だらけ、爆破だらけ、発砲だらけ、死だらけ。新書の割にはひどく手間取ってしまった。人名が長くて馴染みにくく覚えにくいのはしょうがないとしても、構成がかなり複雑。事件があって、その背景に遡っていくようではあるが、全部が全部そうなのかは正直、よく分からない。それでも毒殺事件を中心に描かれている分には、核心部分が一応あるので、章の始めに出てくる人間関係図を見ながらなんとかがんばってみた。それに人が減るので(やたらに暗殺されるから)、ある意味整理されてくるが、しかし民間企業を潰して国営化するあたりの手法を説明した後半部分はお手上げだった。

精一杯字面を追ったという程度で内容を把握できるまでには至らない。中心部分が見えず、関係者が多く、人は減らない。それでもやっぱり衝撃的な内容であることくらいは分かった。政治のマフィア化というか、マフィアの政治化というか、国って特定の人々の私物でもあるんだとか、ロシア人の亡命はイスラエルなのか、ユダヤ人だからなのかとか、もろもろ、怖い!そしてこの本は事実関係の羅列が中心でイデオロギーとかいうのはほとんど全く説明されていないのである。それがますます怖いのだ。ある主義主張の元に反対意見をなんとかするというのは、まあ、そんな単純なことじゃないにしろ、それに私は暴力は嫌なので何であれ静かでありたいのだが、とにかくそういう一切を超越して抹殺するかされるかの闘いが描かれていて、ある意味見事。そもそもイデオロギーで何かが動いているとはあまり思ってないので、そこは違和感なかったけど、文章がかなり分かりずらい感じだったのはなぜだろう。急いでいたからかなあ。細かい事はともかくとして、一読してみる価値はあるように思った。インターネットの情報で書いたそうだ。ここまでできるんだ。でももうちょっと初心者にも分かりやすいとありがたいと思った。
by kienlen | 2011-01-23 19:27 | 読み物類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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