映画:ビルマVJ

娘とまた映画を観に行った。当地の映画祭の中のひとつ。実行委員会には知っている人が何人もいて、回数券を買ってあった。短期間に4本も見る時間的な自信がなかったので、友人と2枚ずつに分け、娘を誘ったら付いて来た。息子では考えられない行動である。夫の店のすぐ近くが上映会場。夕ご飯をタイ料理にして行く。受付から会場内から知り合いがたくさんいた。どうしているかな、会いたいなと思っている人達の顔も見られて良かった。普段の映画館なんて数人いればいい方なのに、珍しく賑やかな会場だった。そこでこの地味なドキュメンタリー。一体どんなんだろうと想像しにくかったが、結構巧みに編集してあってドキドキしながら見た。始まりは1988年の学生による民主化要求デモが国軍に弾圧されるところから。私がビルマに行ったのは、確か1990年か91年だったように思う。空港の職員まで伝統の巻きスカートだったのが印象的だった。タイとは全然違う空気。ひとりだったので、ホテルの前にたむろして誘ってくる誰を運転手兼ガイドで雇っていいかすごく迷った。あの時に案内を頼んだ男性は今も元気なんだろうか。

あれから20年も経っているのに、町の様子、人々の様子は、自分が見た時とそう変わっていないように見えた。娘に向かって「これね、昔の事じゃないんだよ、今だから、今」と伝える。隠し撮りが多い映像の中心は2007年の僧侶から始まった大規模デモで、日本人ジャーナリストの長井さんが至近距離から撃たれて亡くなった場面が繰り返し登場した。かなり鮮明だった。上映後にフォトジャーナリストの山本宗輔さんが解説というか、話をしてくれた。ビルマ国軍と日本軍との関係とか、日本政府のスタンスとか。また映画上映中にスーチーさんが解放されたことは何かの因縁であろう、みたいな話も。命がけの取材を続けたビルマ人記者達が、逃避の末に逮捕された後にどうなったかは報告されていない。最後は無残な死体となって川に捨てられた僧侶の映像が大きく映し出された。
by kienlen | 2010-11-13 22:47 | 映画類 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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