温泉で髪を切る

毎日遠出。でも今日は行き先を誤解していて思っていたのの半分以下の距離の場所だった。じゃあ、その浮いた時間で朝温泉にしようと思った。山越えする沿道だけで知っているだけで4つも温泉がある。ひとつは未踏。ひとつはあまりに隠れ家的で実用性に欠ける。残り2つのうちの手前の方に行こうと思っていたのにうっかり通り過ぎてしまった。となるとあとは山の中の温泉。ちょっと高いのがこの貧乏暇なし状態には痛いが立ち寄ることにする。髪切りたいと毎日思いつつ勇気なし。と、温泉施設の中に散髪やがあった。実はこの前、その通り過ぎた温泉に散髪やが併設だったのがすごく気になっていた。安くて立ち寄りカットだけ。そういうのが欲しいとずっと思っていたから。ただ、髪を切っていると約束の時間までに微妙なところ。知らない場所だから迷う時間を加味しないといけない。迷って「カットどのくらいかかりますか」と聞くと20分だと言う。目的地を告げて「時間どのくらいかかりますかね」と尋ねるとそれなりに誠実に答えてくれた。まあ、自分も知っている程度の答えなので役だったわけではないが好感ではある。こういう時の対応で嫌なら入らないが、そうじゃなかったので入った。「髪も汚いままですが」と言うと「ウチは切るだけですから」と言う。で、さっさと切ってくれる。

美容院というのは女性にとって癒しとかなごみの空間であるらしいが、私はそういうものを美容院に全然求めないので、とにかく今切りたいという時にサッと切ってくれて早くてうまくて安いのがいいのである。それで「予約して美容院に行くのが嫌なんでこういうの助かります」と言った。で、この間から気になっていた温泉カットを告げると今日の彼女がやっているのだそうだ。「温泉でカットっていい発想ですよね」と言うと「東京や大阪では普通なんですけどね」と言う。前に来た時は気付かなかったから聞くと「実は1週間前にオープン」とのこと。「男性ばかり切っているから優しさがないって言われますけど大丈夫ですか」と聞かれて「私はその方がいいんです、優しさ要りません」と答える。「テナントで入ってるんですか」「そうです、借りているんです」「へえ、相手から話しがあって始めたんですか、それとも…」と聞くと「営業したんです」ときっぱりである。「素晴らしい」と言ってしまった。「街中よりよほどいいです」と言うから山の中という環境かと思ったけど、多分商売的にだろうと思って「街中は美容院だらけですもんね、よくやってますよね」と言うと「でしょ、たまらないです」と言う。聞くと、今までは勤めていたそうだが、独立にあたって温泉に売り込んだがどこも相手にしてくれない。一件だけOKしてくれたのが、私が気になっていた温泉。で、今日のは別会社とはいえ兄弟の経営で、二店舗目をその兄弟の温泉でオープンしたというわけだった。面白かった。こういうアイデアのある商売の話を聞くと嬉しくなる。
by kienlen | 2010-08-05 20:50 | 出来事 | Comments(0)

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