生島淳『監督と箱根駅伝』

タイトルそのまんまで焦点はずれず裏切られない。箱根駅伝チームを率いる監督7人へのインタビューで、著者の主観の入り具合もほど良くすんなり読めて面白かった。登場するのは駒沢大、早稲田大、山梨学院大、日体大、神奈川大、大東文化大、順天堂大の監督さん達。日本のスポーツジャーナリズムの弱点が、一部のマスコミを除いて経済的視点が抜けていることだという意識を持つ著者が、大学スポーツでもっともビジネス化した箱根駅伝を、当の監督達はどう思っているのだろうか、というところから出発している。だからといってビジネスの側面を描いているわけでもなく、オーソドックスな印象だった。

監督さんの人間像や指導方法や戦略以外に興味深かったのは、体育大学の時代による人気の浮き沈み。体育教師になれた時代は人気があったけど、体育教師としての需要が飽和気味になってからは総合大学の方が人気が高くなりリクルートに苦労したそうだ。人生で師と思える存在に出会えるというのは素晴らしいことなんだろうなと、残念ながら想像だけしかできない自分である。新年はまた箱根駅伝のライブ中継を見ることになると思うが、見方が1センチくらいは深くなるだろうかってところ。
by kienlen | 2010-06-04 23:45 | 読み物類 | Comments(0)

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