川田龍平『誰も書けなかった国会議員の話』

しばらく前に読んだ本。帯の惹句は「政治から目を離さないで下さい」。この分かりやすい目的に向かって誠実に書かれているという感じ。何かの恨みが根底にある暴露本の類ではないし、捨て身や相打ち覚悟の告発というのとは違い、ハラハラせずに安心して読める。それでも川田さんほどの当事者によるからこその説得力は充分。川田さんほどの当事者でなくてこのような内容だったら、だから何だと思ってしまうところかもしれないが、川田さんだから。そういえば国会議員の書いた本はいくらかは読んだが、こういう風に国会議員の仕事とは何かを分かりやすく書いてくれているのは初めて読んだなと思った。意外に難しいのかもしれない。特に世襲みたいになった人にとっては議員が日常なわけで、自分の日常を人に知らせるというのはよほどのモチベーションがないと自分自身にとっても興味の薄いところだろうから。その点でまず強い動機があったわけなんだろう。命を最優先する政治を、という動機。そのために皆さん政治から目を離されないでくれという訴え。

まず「ビックリ!国会の内側」、次が「議員ムラ永田町」、次が「なぜボクは国会議員になったのか」、次に「無所属議員vs政党議員」、そして「永田町のルール」「ボクの夢はいのちが最優先される社会」という構成。川田さんの他の著書を読んでいる場合は、彼の体験は重複があるのかもと思うが、私は初めて読んだので、国会議員になった理由という流れの中に位置付けてみると、これは議員になるべき人だったんだろうなと思った。私はマニュフェストを読むのは苦手だ。理由はいろいろあるが、なんといってもつまんないから。つまんないものをムリして読むのは必要がある時で、必要の内容は、知ってなくてはいけないことが書いてある場合とか、まあその場に応じていくつか。それで、この本を読んで思ったのだが、議員がみんなこの程度の自己開示を、活動分野と関連つけてしてくれたら、何も知らない有権者にとって面白いのじゃないかということだった。まあしかし難しいのは大方が政党所属であることで、個人がどうので動いてないからなあ。でも、もっと言えば、その中でどうするかが議員に問われるところなんだろうな。あ、でもでも、それは政党の性格にもよるな。しかしどうも、何を見ても組織と個人という観点に縛られそうになるのは自分の大きな欠点だ。
Commented by jun at 2010-05-08 10:26 x
何かの恨みが根底にある私から見ても良さそうな本ですね。ブログ上読書会が出来そうです。
ところで私の近況は、5日は一人で飯山戸狩温泉のアート祭りに行き、中野のプラネタリウムを無料で見て、長野市をぶらつき、お昼に鮨仁本店でビールと寿司を楽しみ、最後に「ハートロッカー」を見ました。連休中は留守番がてら半分仕事をしてしまったので、息抜きでした。
また、古い議会の自己開示には笑わせられることが多いですね。
ではまた。
Commented by kienlen at 2010-05-08 17:36
ハートロッカー絶対見ると思っていたのに逃しました。ああ、残念だった!戸狩のアート展は通りがかったことがあっていいロケーションだと思いました。アートとかクラフト展の季節ですねえ。
by kienlen | 2010-05-07 08:47 | 読み物類 | Comments(2)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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