カボチャのプリンの思い出

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バンコクに住んでいる時は、住み込みの子守兼お手伝いさんを雇っていた。彼女は学校に行けなくて文盲だった。故郷に娘を残しての出稼ぎだったので、時々その娘から手紙が届くのだが、字が読めない。友達のところに持っていって読んでもらったり夫が手伝ったりしていた。具合が悪くなって病院に行って薬をもらう。飲み方も読めないから、朝に何錠、次に何錠というのを図解しておいたこともある。だいたい銀行口座も開けないのである。よくある話で男はとっくに逃げて娘の養育は彼女ひとりの手にかかっている。住み込みだと生活費は一切かからないから工場労働なんかするよりもお金は貯まるはず。夫が銀行に連れて行って口座を作った。で、これもよくある話だが、随分とお世話になったし、いい人だったので日本旅行をプレゼントしたいと思って試みたのだが、ビザの心配に至る前に、パスポートが作れなかった。

カボチャをいくつかもらったので、夫に頼んでカボチャプリンを作ってもらった。日本のカボチャは柔らかいから難しいといいつつも、上出来で大変美味しかった。これを食べるとそのお手伝いさんを思い出す。ウチに来る前はお菓子作りの仕事をしていたということで、カボチャプリンも上手だった。カボチャの上の方を切って、スプーンで種を出す。ココナツミルクと卵を同量ずつ、それに好みの量の砂糖をよく混ぜてなめらかにして、カボチャに注ぎ込む。容量はカボチャに水を入れて計るといい。そのカボチャを丸ごと蒸し器に入れて、大きさにもよるが、40分程度蒸したら出来上がり。作り方は簡単だが、カボチャの実と中身が一体感を醸し出すように作るのは結構難しい…らしい。お手伝いさんも中身が分離して失敗したことがあったし、夫は実は今まで作りたがらなかった。多分失敗の可能性が高いからだろう。今回必要があって作って、私は何度も頼んでやっとのことで分けてもらったというだけなのだが少々脚色してみた。
by kienlen | 2009-09-28 09:12 | タイの事と料理 | Comments(0)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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