『多文化共生社会と外国人コミュニティの力-ゲットー化しない自助組織は存在するか?』

最近も、たまたま会った高齢の方と話していたら、最初の人が「娘はブラジル人と結婚している」と言い、次に会った人は「娘の夫は韓国人」ということだった。私自身は周囲が国際結婚だらけだから、たまに知らない人から「えー、国際結婚なんですか、カッコいい」とか言われると、逆にびっくりしていた方だが、ここまで当たり前になってしまってびっくりされなくなると、なんだかつまんなく感じるくらい。だいたい「タイ人じゃあ、仕事もないし大変だねえ」と言われることが多かったのに、それも通じなくなる。というわけで、移民の多い社会になると「多文化共生」がテーマになる、というわけで、このところこの類の本がすごく増えているように感じる。

この本は吉富志津代さんが博士論文を上梓したもの。自身が阪神・淡路大震災を契機に多言語環境などの外国人自立支援活動に従事していた当事者で、その時に取材や研究対象にされたがどうもピンとこない、というのが執筆動機になっているというのは、分かるなあって気がする。各国の状況がまとめてあって、日本の状況があって、最後に「多文化コミュニティセンター」を提言するという構成。副タイトルにある通り、ゲットー化を防ぐにはどうするかがテーマになっているのだが、多文化主義をとってゲットー化しないって、ホスト国の国民の方の啓発も本気で進めていく必要があるのだろうと思う。いよいよ外国人の受け入れを具体化していこうって方針なのかなと、多文化共生を標榜する本が増えているのをみて感じる。
Commented by とみちゃん at 2009-07-23 01:14 x
吉富です。
本を読んで下さってありがとうございます!
いろいろと試行錯誤の中で活動を続け、なかなか考えもまとまらないままの論文でした。今後も柔軟に模索しながらしかけづくりを考えたいです。
よろしくお願いします。
Commented by kienlen at 2009-07-23 09:26
あら、ご当人からのコメントありがとうございます。本、「国際人流」で見て注文したもので、参考にさせていただきました。ご活躍下さい。
by kienlen | 2009-07-20 11:13 | 読み物類 | Comments(2)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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