『ぼくの嫁さんは異星人-日本×中国との世にもおかしな国際結婚』

著者の山岡俊介さんはよく雑誌で見るジャーナリストで、好感をもっていたので図書館で見つけて借りた。とっても面白かった。たまたま入ったクラブでひと目惚れした著者と、たまたまビザ切れ寸前で相手を探していた中国人就学生の思惑というか愛情というかが重なって結婚することになった、というところから始まり。そもそもはジャーナリストっぽく、偽造結婚の実態みたいなのを書こうと思っていたということだが、路線は変更されて、赤裸々な日常生活と生い立ちで人間味たっぷりに楽しめる。著者の人柄が前面に出ていて、ますますファンになりました。が、中国人のオクサンの方になると、なかなかにすさまじい。タイのように人口が少なく自然環境に恵まれていて管理体制も温情主義的な国の人が、事実上中国人に君臨されているのは、まあ、こういう本を読んでも分かるというものだ。中国はアジアじゃない、と書かれているけど、やっぱりそうかあ。

中国の変化は急速だから、この本の当時とはまた事情が違っているとは思うが、さすがに社会背景からの考察は説得力ありで中国の様子が具体的にイメージされる。国際結婚の当事者というだけのだと、もうちょっと掘り下げと社会性、客観性が欲しいな、と感じ、学者だと、生活感ないですなあ、ということで今ひとつの感じなのだが、その点はこの著者も狙っているところで、人間的で客観性ありで、ユーモアありのスグレモノだった。刺激を受けて私もタイ人との国際結婚を振り返ってみたのだが、タイ人の場合はインパクトの強さを求めるのは難しく、一皮剥くことで表れる何気ない面白さみたいになるような気はする。それはひとつには欲求の強さの違いなんだろう。フィリピンでも中国でもアツさを感じるけど、タイはテンション低い。そこは私にとっては違和感のない部分でもあるが。
by kienlen | 2009-07-19 20:05 | 読み物類 | Comments(0)

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