『新左翼とロスジェネ』

だいぶ間があいてしまった。しかもこのところ本の感想ばかりでろくな日常生活を送っていないことが分かる。そしてまた本のメモ。現実逃避の塊になっている。週末に特急と新幹線を乗り継いでやっと到着の地に1泊で出ていたので、電車の中とホテルで読んだのがこの本だった。著者は毎日新聞記者の鈴木英生さんという方。75年生まれのロストジェネレーション世代当事者。新書なのに読むのにえらく時間がかかってしまったのは、段落のつながり方に慣れなかったせいだと思う。オリジナリティがあってふざけた感もあって、ちょっと吉田司を思い出すようなテイストで、私は結構好きだけど、しかし「いいのかな、議論の余地のありそうなことまで、大胆にここまで軽くしちゃって、ふざけちゃって」とハラハラして読んで「あとがき」で著者がいきなり「この本は二重の意味で「軽率」だ。」と書いているのを見て、ハラハラしてソンした気分になった。いつものようにあとがきを先に読むんだった。

新左翼の運動からロスジェネの「生きずらさ」までを「自分探し」というキーワードで串刺しにして新解釈していくもので、使われる道具は小説や自伝や評伝や手紙等の文献資料のみ。当事者や関係者への取材等は一切なしで、実証にこだわるよりは感覚の方に頼っている感じの自由さが面白いと思った。文献案内という面もあるそうだが、だったらもうちょっと資料をたくさん並べてもらうともっと良かったかなあという感じはあり。想定読者は学生運動を知らない若い世代のようで、私なんか世代的にはそこに入らないわけだが、知識に乏しいので、こうして初心者向けに突き放して解説して下さると助かる。もちろんバリバリ活動していた人々は身近にいるが、思い出話に浸る様子などをみていると、自分探しだったんだと言っているこの本に妙に納得してしまったりする。当時の自分探しと今の自分探しをめぐる社会情勢の違いからくる考察の今の部分は、湯浅誠、雨宮処凛、赤木智弘から。こうして一望しながら比較すると分かりやすい。なんとなく賛否はありそうに感じるけど、私は面白く読んだ。
Commented by jun at 2009-07-08 07:57 x
 どうもっ。
kienlenさんは、アウトプットが少し遅れているということを心配している、ということでしょうか。
 
 さて、ブログを見ての回文川柳です。
 「ハラハラし 軽みを見るか 白腹は」  
 はらはらし かるみをみるか しらはらは

 著者の腹は黒く無さそうですね。
 ところで私の現実逃避は、空き時間にネット対戦で、学生以来の麻雀にまだハマっています。他に、いい習慣も身に付けつつあるのですが。まあいいか。
 じゃ、また。
Commented by kienlen at 2009-07-08 20:06
junさん、いつもありがとうございます。心配というか、問題は家族とか子どもとかでありまして、こればっかりは超苦手分野…で放置できないのが、困ったもんですね。麻雀は仲間がいるだけ本よりマシと思ったけど、ネット対戦でしたか。微妙ですねえ。
by kienlen | 2009-07-07 09:29 | 読み物類 | Comments(2)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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