やさしい日本語の盲点

午前中に一件会議があった。外国籍児童生徒の支援をどうするか、みたいな定例会で市教委の主催で年に数回催される。今年度は多分最後。議案はいくつかあったが、就学についての情報を含む多言語の生活ガイドを外国人登録の窓口に来た人全員に希望の有無を問わずに配布することで、外国籍の子の就学の方法を周知させる、というアイデアが発表された。外国籍の子には就学の義務はなく自動的に通知がいくわけでないのはいかがなものか、という問題提起に対しての答えだった。その時に、当市は各国ごとの人数は多くないが50か国もの人が住んでいるという点が特徴としてあがった。一番多いのが中国籍、次が韓国・朝鮮籍、次がフィリピン、次がタイである。ブラジル人が少ないのが特徴でもある。そんなわけで文書等をいちいち多言語訳するわけにもいかないし、やさしい日本語で表現するのが望ましいみたいな話が専門の先生から出た。私はこれは賛成だったから付け加えて「よく漢字にルビをふれば外国人に理解しやすいと思っている人がいるみたいですが、あれでやさしくなるわけではないです、構文も単純にしないと分かりません」と発言した。

専門の先生もうなずいていた。司会が「この点、Sさんはどう思いますか」と指名した。Sさんは中国人で中国人の日本語支援をしている人。ひじょうにまじめに「文書はひらがながなるべくない方がいいです。なるべく漢字にして下さい。そうすれば分かります」と発言した。やさしい日本語を提言した先生は中国で教えていたこともある人だから苦笑い。「そういえば中国の人には漢字の方がいいですよね、アハハ」である。私なんかも自分の発言がおかしく感じてしまってアハハであった。中国や台湾の人にしたらひらがなの方が難しいのは当然じゃないか。外国人っていったっていろいろで一緒くたにできませんよ、なんて日頃は言っているくせにこんな当然のことに迂闊だった。世界は多様である、なんて思いながらタイの子の支援ということで週に1度だけ行っている小学校へ。5年になるのに九九が完全になっていない。九九なんて、つまり何語だろうが暗記していればいいわけであるが、この年齢だとタイ語が確立しているというかそうじゃないというか、個人差もあるだろうけどかなり怪しい。そもそもタイ語を書こうとしないし、辞書も好まない。「九九をタイ語で覚えるのと日本語で覚えるのとどっちが覚えやすい?」と聞いてみたら「同じくらい」と返ってきた。となると日本語で記憶する方がいいように思うが…。言葉の習得については知りたいことだらけだ。子供は成長を止めて待っていてくれないし。
Commented by eaglei at 2009-02-19 05:09
タイ料理を久しぶりに食べました。
美味しかったです。
大阪・天王寺にある「ブルーロータス」というお店です。

教育のために貢献されていることに、敬意を表します。
kienlenさんって、偉いです。
Commented by kienlen at 2009-02-19 08:15
eagleiさん、お久しぶりです。私もよくそちらにおじゃましていますよ。タイ料理美味しいでしょう。昨日は友人とタイ料理の話だけで数時間持ちました。私はタイ料理が食べられない国には住めません。しばらくタイに行こうかなあと思っているところです。
by kienlen | 2009-02-18 23:11 | 言葉 | Comments(2)

信州で読んだり書いたり、時には旅したり


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